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愛人ラブソティ~1~

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目の前にいるのは僕の二つ年上の幼馴染のチョン・ユノ。
彼とは家が近所だったから、小中学校と同じ校区だったけれど成人後もずっと交流があり
お互いの実家にも行き来するし、こんな風に僕が一人で借りているマンションにもいつだって出入りは自由。

いつだって明るくてこんな例えも妙なんだけど大輪の向日葵みたいなユノが何故か妙に畏まって僕の目の前で跪いて

「チャンミン、こんな事本当に申し訳ないんだけどお金を貸して欲しいんだ」

と懇願するので

「お金って幾ら?」

と恐る恐る伺う僕に、ユノは真面目な表情をして

「500万なんだ」

と云うから思わず

「なんだ・・それくらいか」

と呟いてしまった。
500万なんて僕にとっては大した額じゃない、何しろ僕は売れっ子のゲームプログラマーで開発したソフトがバカ売れして年々資産は膨れ上がる一方なのだ。
勿論、ユノもそういう事情は承知の上での申し出だとは思う。

「そりゃあチャンミンにとってはそれくらいの額かもしれないけど
俺にとっては簡単に用意出来るお金じゃないんだよ」

責めるような眼差しを受けて少しだけ僕は反省しつつ

「どういう訳で500万要りようなの?」

と聞けば、ユノは大きなため息をつくと

「俺の叔父さんなんだけど、友人に頼まれて借金の保証人になっちゃったんだよね
 それで良くある話だけど、その友人が逃げちゃって全部叔父さんの処に降りかかっちゃって、自業自得なんだけど俺の家にも頼みに来てさ必死で頭下げてるし
子供の頃とか遊んで貰った覚えもあるし、すっごく良い人なんだよ」

感慨深そうに浸っているユノを眺めながら
確かに良くある話だし、良いひとだから引っかかるんだよなぁ・・なんて事は心の奥に呑み込んだ僕だった。

「そういう事情なんだ、わかった僕が500万貸してあげる」

僕の一声で片付く話だとばかり思っていたのに

「ありがとう、チャンミンって太っ腹だよねぇ、なんて訳にはいかないよっ!」

真顔で僕を叱責するかのように強い声をあげたのだった。

「え・・でも」
「お金は貸して欲しいけど、でもそんなにあっさり貸して貰えないよ
 そもそも500万なんて俺には大金なんだしいつ返せるかもわからないんだよ」
「だから、それはいつでも良いよ、僕とユノの仲だし幼馴染みじゃん」

ユノは大仰に首を振って

「幼馴染でも借金は借金だから
 きっちりした方が良いと思うんだ、はっきり言って俺にはそんな大金返せそうにない
 だからって恵んで貰うような事も嫌なんだ」

真剣な眼差しでそう云うユノを前にして

「じゃあ・・どうすればいいわけ?」

僕はそんな台詞しか浮かばなくて

「だから、俺も覚悟をしてきたんだけど
 俺をチャンミンの愛人にして欲しい・・んだけど」
「へ・・・?」

きっと随分間抜けな顔で聞き返してしまったであろう僕の前で
ユノは少しだけ恥ずかしそうに俯きながら

「だからさ、俺がチャンミンの愛人になってこの身体で奉仕するという事で
 借金の肩代わりみたいな方向で考えて欲しいって云ったんだよ」

一気にそんな説明をするから
流石の僕にも言っている意味合いは理解したけれど

「愛人って意味判って云ってるの?ユノ!」

そう叫ばずにはいられなかった。
なのに、ユノは

「決まってるだろ、そんなの愛人は愛人だよな」
「そうだよ、その愛人だよ」

2人して同じ言葉を繰り返している僕らはきっと他人が見たらかなり滑稽だと思う。

「それにチャンミンが付き合うタイプって結構俺に似てるっぽいし
 大丈夫なんじゃないかと思って」

ユノは僕の表情を伺うように見据えてくる。

僕が付き合うタイプがどんななのか知られてるのはユノがいつも突然押しかけてくるから
だったけれど、そんな風に思われていたのは知らなかった。

僕が連れ込んでいる相手がユノに似てるのは当たり前だ、だって僕の初恋はユノなんだから。
余りにも傍に居るから、どうしても言えなくて友情を壊したくないから
絶対に手を出すまいと決めていた相手
それがユノだ。

そんなユノが自分から僕の愛人にたりたいだって?
どうすればいいんだよ、僕はっ!







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